2020年7月29日水曜日

感情と皮膚

前回、感情と身体症状についてのことに少し触れましたので
そのことについてもう少し。


身体症状として現れて、もっとも見えやすい部分が皮膚です。
身体の歪みなどは見る人が見ればわかることかもしれませんが、
皮膚はわかりやすく、誰もが気がついたら異常がわかる。

皮膚というのは何かを主張し、
人にわかってもらいたいという感じが強いように思います。


典型的なものは、子供に現れるアトピーなどの皮膚症状かもしれません。
皮膚症状が何を訴えているのかは、その子供さんによって違うかもしれません。
ですが、何かを訴えているかもしれないとは思います。


東洋医学では、皮膚と関係が深い臓腑は「肺」。
そして皮膚と関係が深い感情は「悲」。
すなわち、悲しいや寂しいという感情です。

悲しさや寂しさの感情が、皮膚の症状として
現れるというのは、東洋医学ではとてもしっくりとくることです。


そうなると、皮膚の症状だけを見て改善をしようとしても、
根本的に寂しさがなくならないと症状が治らないかもしれない。

食事療法や自然療法などの対処もあると思いますが、
もしかしたら「抱きしめてあげる」とか「話を聞いてあげる」とかした方が
症状が改善するかもしれない。


実際に、皮膚科の先生たちがトラウマの解消のアプローチを使って
患者の内面の思いを変化させて症状へのアプローチをしている方も
出てきているようです。


身体に現れている症状が精神や感情から来る場合があるということは
ストレスで胃潰瘍になるというのがわかりやすいかと思います。

東洋医学で言うと「胃」と対応するのは「優(不安・思い悩む)」ですので、
心配事が増えてきて「胃」に症状が出るということも
しっくりくることです。


皮膚や胃などは西洋医学で言うと「内科」的なことかと思いますが、
前回書いたように、足や腰、目や手など身体部に出てきている症状を
精神や感情面から見つめるということはとても大切なことだと思います。

また、身体は「客観的な自分」ですので、
自分のことを内観する際に、自分の身体に起こっていることを
確認してみるということも、自分を知る大きなヒントになることかと思います。

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